日本最大級の映像コンテスト「東京国際プロジェクションマッピングアワード」において「審査員特別賞」を受賞
空間映像クリエイターの発掘と育成を目的に、2016年から開催されている日本最大級の映像コンテスト『東京国際プロジェクションマッピングアワードVol.7』 <東京ビッグサイト>において、本学学生のチームが「審査員特別賞」を受賞しました。
◆作 品 名:第7回東京ビッグサイトボルダリング大会
▼東京ビックサイトで開催された最終審査・上映会の様子
https://pmaward.jp/award-event-vol7/
(本学の学生チームは2時間20分頃から)
審査員のコマーシャル・フォト統括編集長 川本康氏からは、「とてもユーモアがあり、スポーツがテーマになっているのが珍しい」とのコメントも頂戴しました。
今回受賞したのは、2022年4月に入学した1年生のみで構成されたチームです。長年に渡って映画やテレビのCG・VFX等のデジタルコンテンツを制作してきた渡部健司教授の指導のもと、企画から完成版データ制作まで全員で協力して取り組み、受賞に繋がりました。
※後日、メンバーのみなさんにお話を伺いました。
コンテストに向けて
メンバー全員で去年の大会の分析をしました。せっかくつくるなら、今までにないようなものをつくろうと考えました。テーマが「ENJOY!!!」だったことと会場である東京ビックサイトが特徴的な壁面だったので、ビックサイトの壁を利用したスポーツ観戦にしようと決まりました。
今回の作品の売りは2点あって、1点目は「ワンシーンワンカット」にこだわりました。他の作品と違ってシーンごとに区切りがなく、全部つながっているアニメーションなので、映像の長さをシーンごとに調整することが難しかったです。
2点目は、「見ている人に飽きさせない」ことを心掛けました。ビッグサイトの壁面に本当に選手が登っているように見せるために、リアルな動きを再現しました。会場で見ている観客のみなさんには、ボルダリング選手がそこにいると思わせたい!と考え、メンバー全員で実際のボルダリング場へ行って有識者から実際の動きのアドバイスももらいました。ボルダリングのフォールド(上るための突起)から体が離れると力が入りにくいことや、登るルートの決め方は実際に体験したことが作品にも活きています。
結果は「審査員特別賞」でしたが、優勝を狙っていただけに受賞結果を知ったときは悔しさのほうが大きかったです。1年生のみのチームだったこともあって、アイデアで勝負しようと考え企画の構想にかなり時間をかけました。企画やシナリオの部分は1位だったんじゃないかなと思います。
コンテストを経験して
スケジュール管理とデータ管理の大切さを学びました。どのシーンをどの順番で出すかを何度も話し合いを重ね、撮り直しを重ねたので、どれが最新版の映像なのかが分からなったり、撮影する人と映像編集する人が違ったりすると情報共有に苦労しました。
入学したての頃はショートカットキーやソフトの使い方も知らなったのに、作品制作を通じて段々とソフトの使い方に慣れていく過程で、上達している自分に出会うこともできました。今はソフトを使って編集や制御がある程度できるようになりました。作品はパッと見て分かりやすいことを心掛けたので、当日会場でお客さんの笑顔を見られたことが何より嬉しかったです。
メンバーの感想
正直なところ、悔しかったです。もちろん審査員特別賞をいただけたことは、嬉しくはあります。が、最優秀賞を目標につくっていたので、やはり悔しい思いのほうが強かったです。
各パートのタイミング合わせです。背景のパートとキャラクターのパートが、違うタイミングでそれぞれ合わせる必要があったためかなり大変で、調整に何日も何日もかかりました…。
1人でも欠けたらこの作品はできなかった、必要不可欠な存在です。かなりキツい毎日でしたが、諦めずに最後まで一緒に頑張ってくれて感謝しています。
嬉しくはありましたがもっと良い賞を取れるポテンシャルはあったと思う分、悔しさもかなりありました。ただ明確に反省点を見つめられる良い機会なので無駄にせず、次回の作品づくりの参考にしたいです。
「MotionBuilder」というソフトの取り扱いがなんだかんだ1番苦労しました。キャラクターが予期せぬアニメーションをしたりしたため修整が重なりました。
新しいことに挑戦させてくれた人たちです。このメンバーでなければこの作品はつくれなかったですし、そもそもこのコンテスト自体に出ることもなかったと思うので感謝しています。
審査員特別賞という結果は、悔しかったですが、自分たちの作品を誰かが評価してくれたというのは嬉しかったです。
他のメンバーとの情報の共有や認識のすり合わせが大変でした。
頼りになる仲間と、めちゃくちゃ学生のことを考えてくれてサポートしてくれる先生です。
チームで作品を制作することが初めてだったので、受賞することで苦難が報われたというように感じます。
チーム制作の難しさや自分たちの技術が未熟だったことで、厳しいスケジュールで制作しなくてはならなかったことです。
自分が沢山の迷惑をかけながらも、多くのことを助力していただきました。全員が一つの目標に集中して取り組むことができるチームだったと思います。
今回、現場でしか観ることができない唯一無二な作品を上映することができました。来年以降も魅力的な作品が続出すると思うので楽しみです。
ワンカットワンシーンをする上で、各自がつくる映像の尺の間違いがあってはいけないという慎重さが、やり甲斐を感じさせてくれました。
大きな制作を一人でやるのは大変ですので、個人の役割を果たしてくれるのは未熟な私に学びを与えてくれました。
今回受賞できたのは嬉しかったのですが、もっと良い賞を狙っていただけに悔しいです。これからも頑張っていきたいです!
足場に選手を乗せるために壁を傾ける必要があったのですが、傾けると当然パースも変わってしまうので、そのずれを直すことに苦労しました。
一緒に締め切りに追い詰められたりご飯を食べに行ったり、最も長く一緒に過ごして、悩んで、考えて、笑った頼りになる仲間たちです。
もっと上の賞を狙っていたので悔しいという気持ちもありますが、賞を取れたので嬉しいです。
全部。どれも初めて使うツールだったので、使い方を把握する点やどうやってつくればいいのか分からなくて苦労しました。あとデータの管理や受け渡しです。
一緒に苦難を乗り越えた頼りになる仲間と、制作にあたって色々なことを教えてくださった先生。