2023.07.06
村田製作所 機能デバイス事業部・井上毅彦氏による特別講義を実施しました
株式会社村田製作所の井上毅彦氏(機能デバイス事業部 商品技術1部 FAE3課)を特別講師にお迎えし、「IoTシステム社会応用」の授業で3年生の学生たちに特別講義を行いました。
<特別講義の目的>
① IoTを牽引しているトップメーカーの一つとして、技術現場で開発している製品(磁気センサ)に関して、生のお話を聞かせていただく。
② 今回授業で使用させていただく磁気センサの操作やマーケティングについて学ぶ。
③「IoTシステム社会応用」のシステム開発テーマ決めに結びつける。
<特別講義の流れ>
① 自己紹介
② 村田製作所について
③ 磁気センサ紹介
④ マーケティングについて
<特別講義の実施と今後に向けて>
スマート社会の実現に適する低消費電力のセンサを調査していたところ、村田製作所の磁気センサに出会いました。磁石の力にあらゆる方向から反応する磁気センサの感度の良さと、その超低消費電力に魅力を感じ本学の学生たちともに、村田製作所の高感度磁気センサを用いたIoTソリューションのアイディアを創出したいと今回の特別講義が実現しました。
また、電子部品の世界的メーカーである村田製作所のコンデンサなどに代表される電子デバイスは、スマートフォンやノートPCなど私達の身近な所に無数に使用されていることを学生にも知ってもらう良い機会になることも今回の特別講義の趣旨の一つです。
特別講義の当日は、村田製作所が作っている最先端の電子部品の説明がありました。例えば、スマートフォンにはコンデンサに代表される村田製作所の部品が1,000個以上も搭載されているなど、学生の身近な製品を例に分かりやすく説明していただき、学生は井上氏の言葉に強い関心を寄せていました。
加えて、磁気センサに関するセッションでは、今後、村田製作所から本学にIoT教材として提供いただける磁気センサの紹介から特長、用途に至るまで紹介いただきました。
最後には、この磁気センサを使ってどうやって社会課題を解決するソリューションを作り出すか?どうやって売り出すか? STP分析 (S: セグメンテーション、P: ポジショニング、T: ターゲティングの要素からの分析) の手法にも触れられ、学生たちはマーケティングの重要性も教えていただく機会になりました。
今後の授業では、超低消費電力のIoT磁気センサの特長、その特長を活かしたアイディア創出やビジネスにつなげるSTP分析などのマーケティングの手法を実際の企業の担当者から学んでいきます。スマート社会として地域の課題や地域産業の活性化に資するテーマの検討を行い、学生目線でのアイディア創出や、開発元である村田製作所のアドバイスを受けながらチームでシステム開発に取り組みます。
さらに、顧客のきめ細かいニーズにテーラーメイド型の新しいサービスをデザインしサービス実装を行う、後期科目の「IoT サービスデザインビジネス応用」へとつなげていく予定です。
<授業のテーマ>
地域が抱える課題をテーマに、通信ネットワークを活用したより応用的なIoTシステムのチーム開発を行う。複数のセンサ・アクチュエータ・ノードが様々な通信ネットワークでつながり、クラウド等のITインフラを利用したIoTシステム開発に関する基礎的知識と経験を獲得するために、アイディア創成から実稼働・プレゼンまでの一貫したプロトタイプを制作。
<授業の概要>
「IoTシステム開発実習」の経験を活かし、地域における介護業、旅行業、交通業などの企業が抱える課題や地域産業の活性化に資するテーマを設定し、課題解決のために利用可能なIoTシステムを開発する。本実習では、IPネットワークを用いてアクチュエータを動かすエッジシステム、ユーザインタフェース機能を持つスマートデバイス、サーバ・クラウドの3要素が多地点間で連携した、より実用的なシステム開発を行う。アイディア検討から開発、実装まで行う上で、システム機能の目標設定とその検証、開発を効率化できる様々な開発ツールの選定を行うとともに、プロジェクト終了時にプロセス評価を行い、改善効果を評価し、開発の方法論を習得する。
なお、本実習は、教育課程連携協議会の協力のもと、地域の課題を抱える自治体、団体等からの意見を受け、開発対象とする課題を設定するとともに、協議会委員もしくは課題に関わる関係者により、開発システムに対する評価を受ける。
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