IPUTに関わるすべての人たちが見つめる
イマとミライを紹介するWEBマガジン

IPUT EYES

スマート社会を実現するシステムを!

「IoTシステム開発実習」(情報工学科 IoTシステムコース 2年前期)

実践を重視する本学では、従来の大学教育が一般的に学術を中心に広く知識を修得する学びであるのに対し、知識・理論と技術・実務の双方を学び、早い段階から実社会を見据えた実習授業も行われます。

1年次で実際の製品やシステムの調査分析を通してものづくりやサービス開発の基礎を修得し、専門コースに分かれる2年次から早速、グループワークでの「開発実習」の授業もスタートし、企画から開発までの専門的な知識・技術を身につけていきます

今回は情報工学科【IoTシステムコース】の2年生の学生たちから、「実習を通してIoTが社会のどのような場面で導入されているか理解できた」「グループの皆で制作する、これまでで一番楽しい授業でした」などの声もある、人気の「開発実習」の授業を紹介します。

「IoTシステム開発実習」(2年前期)

自ら設定したテーマに基づきIoTシステムのチーム開発を行うことで、企画から開発までの基礎的知識と経験を身につけることを目的とし、事例検討からアイディア創成、仕様策定、システム実装まで一貫したプロダクト開発の実習を行います。

授業のテーマ

見守り(お年寄り、子供、ペット、自動車、産業機械など動くものを対象)、生活の自動化、商業施設や工場での環境監視などの先行事例を参考にして、スマート社会を実現するためのIoTシステムとする。

授業の流れ

オリエンテーション

センサ、サーバシステムなどの開発環境や開発手法について学び、アイディアを創出

プロジェクトマネジメント(開発工程や管理手法など)と実践ツールに対する理解を深める

アイデアレビュー・IoTシステム実装

最終発表

2022年度 最終発表(39名:全8チーム)

  1. 室内情報管理システム
  2. 自動信号検知システム
  3. 自動車の車内の未来 ~居眠り運転防止のための、振動と音のアシスト~
  4. スマート手押し車
  5. その場所の気温によって風の強さを変えてくれる扇風機
  6. Obnizを活用した入退室管理システム
  7. Obnizを使ったエリア内位置情報取得システム
  8. 外観検査自動化システム

6.Obnizを活用した入退室管理システムの最終発表より(抜粋)

目的

生活の自動化、商業施設や工場での環境監視などの先行事例を参考にして、入退室情報・室内人数の管理と個人の識別を行い、スマート社会を実現するためのIoTシステムを開発する。

概要

①出入り口を想定した場所に其々超音波センサを設置し、室内人数・入退室の状況を記録する。

②AIによる物体検出であらかじめ登録しておいた個人を識別する。

内容

①人の入退室を再現するためにLEGO Mindstorms EV3のライントレース走行を使用する。
※走行車の側面に個人識別用の写真を貼り付ける。

②入退室を検知するために2台の超音波センサー(入室検知と退出検知)を接続したObnizを使用する。

③個人を識別するため走行車に貼り付けられている写真とスマートフォンのカメラ映像機能を使用する。

④識別した個人の入退室を検知するため、スマートフォンのカメラ映像機能とObnizのAI処理機能を連携させる。

⑤入室管理(日時、個人の入退室状況)と現在の入室人数を記録させ、グラフを作成・更新するためGoogleスプレッドシートを使用する。

システムの活用案

・店舗での活用
∟スタッフのシフト調整・管理(個人管理)
∟過去の売上や購買者数と併せた活用による売上予測
∟マーケティングに関する意思決定

・オフィス・職場での活用
∟勤怠管理と組み合わせた出退勤管理(個人管理)
∟夜間や休日の警備強化
∟会議室等の室内人数一括管理

使用した教材と設備

・EV3 LEGO Mindstorms
※ライントレース走行を活用し人間などの動く対象物の例えとして利用。

・Obniz(オブナイズ)Board 1Y
※Wi-Fiを経由してobniz Cloudにつながる専用デバイス。
センサやモーターをクラウド経由で操作。

・Obniz(オブナイズ) Cloud
※デバイス管理やオンラインエディタなどのクラウドの機能を利用。

・Android スマホ

・Android タブレット

システムの構成

発表の様子

シェアする