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AI技術を活かした開発実務を身につける

「人工知能システム開発実習」(情報工学科 AI戦略コース 2年前期)

実践を重視する本学では、従来の大学教育が一般的に学術を中心に広く知識を修得する学びであるのに対し、知識・理論と技術・実務の双方を学び、早い段階から実社会を見据えた実習授業も行われます。

1年次で実際の製品やシステムの調査分析を通してものづくりやサービス開発の基礎を修得し、専門コースに分かれる2年次から早速、グループワークでの「開発実習」の授業もスタートし、企画から開発までの専門的な知識・技術を身につけていきます

今回は情報工学科【AI戦略コース】の2年生の学生たちから、「プログラミングで達成感を多く味わえた!」「プレゼンも多く苦戦しましたが、先生の手厚いサポートのおかげで楽しみながらAIを使い、実力を付けることができました」などの声もある、人気の「開発実習」の授業を紹介します。

「人工知能システム開発実習」(2年前期)

人工知能の基礎技術をプログラミング実装することにより理解を深めること、及び情報工学専門家として人工知能システムの開発技術を利用し、IT企業での開発実務を想定して実習を行います。

授業のテーマ

音声や画像を対象とした知的処理システムを、「知的システム」で学んだ知識で、各種ライブラリやフレームワークを用いて実際にシステムとして構築することにより、マルチメディア情報処理に関する理解を深める。

授業の流れ

オリエンテーション
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自然言語処理、語の共起と連想に関する実習、および音声言語処理の実習
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物体検出、骨格検出等を題材に画像処理の理解を深める
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実際のものづくりの企画立案、計画策定、環境構築
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プロトタイプの基本機能の設計・制作・検証、および中間発表
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全機能の設計・作成・システムテスト
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テスト、および最終発表

2022年度 最終発表(全10チーム)

  1. 動く!アクアリウム ~自分だけの水族館~
  2. ボッチャン(BOT-chan)
  3. OpenPoseによる戦闘力検出
  4. IPUT INVADERS
  5. TVC2.0(合計金額計算機2.0)
  6. CAM_SELF(LEARNING SYSTEM)
  7. モーションキャプチャー
  8. 運動不足の解消 ~座りっぱなしをなくそう~
  9. Openposeを使用してリアルタイムで画像を動かす
  10. シューティングゲームV.3

6.CAM_SELF(LEARNING SYSTEM)の最終発表より(抜粋)

目的

生活習慣を手軽に記録、可視化する

理由

医師は患者のデータを限られた時間で切り取る把握することに限界があり、患者は医療知識がない状態で体感と記憶を伝えることにより曖昧さを生じている。これら医師と患者間での情報の非対称性が課題となっており、客観的なデータをAI技術を活用して手軽に記録、可視化することで意思疎通の手助けをすることに価値がある。

プログラムの概要と手順(教材と設備)

①学習データの収集 ハードウェア:ノートPC(GPU、内蔵カメラ) ソフトウェア:Jupiter Notebook(pytorch-openposeなど)

②機械学習(モデルデータ作成) ハードウェア:AIサーバ NVIDIA DGX STATION A100(4GPU×2台) ソフトウェア:Jupiter Notebook(YOLOv5など)

③推論(行動を認識し、行動継続時間を計測) ハードウェア:ノートPC(GPU、内蔵カメラ) ソフトウェア:Powershell Prompt(YOLOv5など)

④計測データを表示 ハードウェア:ノートPC(GPU) ソフトウェア:Jupiter Notebook(pandasなど)

プログラムの活用案

個人:生活の記録、日記、自己管理(Self Management)に使用 公共:医療現場やスポーツの指導のためのカルテ・健康管理・診断に使用

発表の様子

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