2023.08.03
オムロンアミューズメント株式会社【企業連携プロジェクト実習】IoT-Aチームの学生へ直撃インタビュー
企業と連携してプロジェクトを進める実習授業「ソリューション開発Ⅰ・Ⅱ」(情報工学科3年後期~4年前期)において、オムロンアミューズメント株式会社からの課題を解決するため、システム開発に取り組んだ学生たちにインタビューを行いました。
今回は【IoT-Aチーム】の学生の皆さんです。
※「ソリューション開発Ⅱ」の最終報告会の様子はコチラ
●所属コース:情報工学科・IoTシステムコース
●メンバー(50音順):入江 昂樹、野口 諒介(リーダー)、堀越 天地
●ソリューション名:ToriComiChun
Q)ソリューションの概要は?
Raspberry Piを搭載し、ネットワークで通信するキャラクターを開発します。キャラクターは2体あり、相互通信を行う予定です。LINE APIを使用して遠隔操作を行い、入力したLINEからのコマンドによってデバイスが動作します。最終的にはデバイス同士だけで完結させたいと考えています。
現在のコミュニケーションツールは音声とビデオが大多数であり、それ以外の情報を伝える試みです。キャラクターを動かしたりハグしたりしたときの反応を、相手方のLEDパネルや、もう1体のキャラクターの動きで表現します。ぬいぐるみなどに入れて作ります。
ソリューション名の「Tori・Comi・Chun」は、鳥・コミュニケーション・ちゅん(スズメ)、取り込み中をふまえたダブルミーニングです。
Q)大事にしたポイントは?
ネット等を活用して、お互いにリアルタイムにコミュニケーションがとれるものが少ないので、その中で今まで出ているものにはないようなコミュニケーション要素を取り入れました。
特にカスタマイズ性を意識しています。耳がメモリとなっており、耳・しっぽ・羽のパーツを交換することで動きのバリエーションを対応可能にします。
Q)苦労したことは?
他のチームが5人編成だった中で、3人チームだったので、人手が足りず苦労しました。他チームに勝てるように意識を高く持って頑張りました。
既存ではないものを作りたいという思いがあり、今までに無いもの、かつ自分たちの分野であり、自分たちが作れるもの、ということでアイデア出しで苦労しました。今も試行錯誤中。どのチームよりも企画に頭を使いました!
LEDマトリックスディスプレイを用いて複数繋げた構成の情報が無く、試行錯誤しながら行っています。
ロボット開発コースと違ってCADや3Dプリンターが扱えないため、モノづくりという点で正直苦労しました。
Q)必要になったスキルは?
構成・イメージをするだけではなく、現実に落とし込んだときに実現できるための部品などを調査・吟味して、調達する力。
また、人に作業をお願いするとき、自分でやるときの言葉選びなど、円滑にプロジェクトを進めるためのコミュニケーションスキル。
Q)特に活かせた授業科目は?
・1年:「企画・発想法」
→限られた時間でアウトプットを出す力を養えました。
・1年:「デザインエンジニアリング概論」
→LEGOを使用し試行錯誤することを学べました。
・3年:「ソフトウェアシステム開発」
→プログラミングの設計・仕様・手法を学べました。
Q)後輩の皆さんへのアドバイス
担当の先生や企業の担当者の方と交渉する力が必要になります。
メールのマナーや社会人としての情報の伝え方など、自分で必要な情報を「臨地実務実習」や「地域共創デザイン実習」などの企業実習で身につけてください。
Q)企業の方々との連携はどうでしたか?
部品の借用、部品の購入・調達、困りごとへのアドバイスなど、全面的に協力していただき、とても有難かったです。
Q)担当教員について
あたたかく見守り、良い意味で私たちの意思を尊重してくださいました。
しかも、どうしてもというときは、きちんとフォローしていただきました。
Q)メッセージ
オムロンアミューズメント株式会社の皆さまから、面白いものをつくってもらいたい、ということが求められていると感じました。「面白い」ということに関してはNo.1を目指しました!
■担当教員より
情報工学科:武本充治 教授
企画からの「モノづくり」においては、依頼をして下さった方(オムロンアミューズメント様)が明確に発言なさらないことをくみ取る力も重要です。言われたことだけをつくるのは単なる製造です。
その意味でこのチームは、LINEなどのWebサービスとの連携も提案・実装しています。オムロンアミューズメントの方々は、「オムロンアミューズメントのデバイスの新たな活用フィールドを求める」とおっしゃっておられましたが、(学生が企画・実装することもあり)Webサービスとの連携は想定されておられなかったかもしれません。途中段階でお示ししたときには、LINEの他Googleの機能も連携しており、大変驚いておられました。
IoTシステムコースの学生たちにとっては、「インターネットですべてがつながる」は当然のことであまりすごいこととは認識していないようですが、非常に大きな強みだと思います。
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