2023.08.23
株式会社バンダイナムコ研究所 エグゼクティブ プロデューサー 大久保博氏による特別講義を実施しました
実務とつながる実践カリキュラムを実現した本学では、各界のスペシャリストやパイオニアによる特別講義によって、世界や企業の最前線を学ぶ機会があります。
今回、株式会社バンダイナムコ研究所 エグゼクティブ プロデューサー 大久保博氏を特別講師にお迎えし、「未来のエンタメを考えよう」をテーマに特別講義を実施しました。
大久保氏は、サウンドクリエイターとして『リッジレーサー』シリーズ、『エースコンバット』シリーズ、『アイドルマスター』シリーズなどを手がけ、バンダイナムコスタジオサウンドチームを経て、現在はバンダイナムコ研究所に所属。
XRやAI技術を活用したビジネスプロデュース、また、世界初のゲームAIとXRが融合したキャラクターパフォーマンスシステムの新技術「ELMIRAIVE™AX(旧称:BanaDIVE™AX)」の開発にも携わっておられます。
※BanaDIVE™AX(バナダイブ エーエックス) ~インタラクティブバーチャルパフォーマンスシステム~ | 株式会社バンダイナムコ研究所 (bandainamco-mirai.com)
講義では、実際の開発現場での実例を紹介しながら最先端技術のゲームへの活用法、また、これからのデジタルエンタテインメントの方向性を模索していく興味深いお話をいただきました。
ゲームの世界ではキャラクターを制御するための「ゲームAI」や「アニメーションAI」等、あたかも知能を持ったようなふるまいをするためのAI技術が培われてきましたが、最近のゲームでは、深層学習を活用した今時のAI技術もさまざまな分野で使われ始めています。
講義では、大規模自然言語生成AIと音声合成・音声認識等を組み合わせた新しいキャラクターとのコミュニケーション手段等についても紹介いただきました。こういったキャラクターの制御だけでなく、音声、音楽、テキストなどの様々なデータを活用し、AI技術と組み合わせ、ユーザーを楽しませるにはどういったアウトプットを作っていくのかを重視しているそうです。
そして、まとめとして、人の心を動かすデジタルエンタメコンテンツを制作するにあたっては、感覚や、感情が動く過程を分析し、何がそうさせているのかの要素を世の中に転がっている情報から見出すこと、またそのロジックをAIやデジタル制御を使ってどうやって再現できのかの見当を付けられるようになること、実現可能な仕組みを日々考えることが新しいエンタテインメントを生み出すには重要とのことでした。
本学の学生たちは「ゲーム×AI」など横断的な領域の学びを行っているため、実際のゲーム開発・制作の現場でも様々な領域・分野の技術や知識が応用されていることを知る機会となり、将来につながる貴重な特別講義となりました。
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