2024.04.09
株式会社NTTデータグループ 技術革新統括本部AIガバナンス室 安部裕之氏による特別講義を実施しました
実務とつながる実践カリキュラムを実現した東京国際工科専門職大学では、各界のスペシャリストやパイオニアによる特別講義によって、世界や企業の最前線を学ぶ機会があります。
今回、株式会社NTTデータグループ技術革新統括本部 システム技術本部 データ&インテリジェンス技術部 AIガバナンス室課長の安部裕之氏を特別講師にお迎えし、「生成AI時代のチャンスとリスク」をテーマに特別講義を実施しました。
※2023年度に実施。
株式会社NTTデータグループは、豊かで調和のとれた社会づくりをめざし、世界50ヵ国以上でITサービスを提供するグローバル企業です。また、統合ITソリューションやコンサルティング、SI・ソフトウェア開発などを主に展開しています。
安部氏は1998年にNTTデータ通信株式会社(現・株式会社NTTデータグループ)に入社し、一般法人向けのパッケージビジネスデザインの企画や、データ分析・活用プロジェクトを担当していました。その後技術革新統括本部や他部署に移り、AI技術導入の技術の支援など、長らくAI事業に携わってきました。
2.生成AIの脅威とリスク
3.質疑応答
話題の生成AI。これまでのAIでは、目的に合わせて学習させるタスクを都度変えていましたが、生成AIは多様に渡るタスクが一つになった巨大なデータを丸ごと学習することができ、様々な媒体での出力が可能になりました。また、生成AIは誰でも簡易に使えるようになったので、多岐に渡って需要があり、ビジネスのチャンスは大きく膨らんでいるとのこと。
しかし、そんな便利な生成AIにも欠点があり、多種多様な情報源があるがゆえに情報にバイアスがかかるので、その活用には今まで以上の注意が必要になります。生成AIが出力した内容にはジェンダーや人種差別表現、フェイク画像が混ざっているなど、これまでのAIにはなかった新たなネガティブ要素があると解説いただきました。
学生たちは大いに興味を持ち、熱心に聞き入っていました。また、研究分野の参考にもなる話が多く、質疑応答の時間には多くの質問が寄せられるなど、白熱した時間になりました。
・生成AIの出力に人間が納得してしまうのは悔しいと感じた。不安もあるとのことだが、具体的にはどんなことがあるのか。
・AIガバナンス室でどのような仕事をしているのか。
・生成AIを用いて業務をする場合、セキュリティの問題はどのくらい絡んでくるのでしょうか。
・ジェンダーバイアスがあるとお話しくださったが、生成AIがインターネットをもとに学習した際に人間と同じような思考になってしまうのはなぜか。
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