
グローバルに活躍するプロフェッショナル人材を育成する本学では、海外の企業や大学などと連携した海外実習を実施しています。
本学の海外実習は2種類あり、①約1週間で有名スタジオや企業、トップクラスの大学を訪問したり、現地の実業家やクリエイター、アーティスト、学生との国際交流を行ったりしてグローバルに活躍するスキルを学ぶ【研修型】と、②約1カ月に渡り現地の企業で実務を行い、海外でのビジネス経験を積む【実務型】があります。
今年度も昨年度に引き続き、カナダ・バンクーバーで海外実習(研修型)を行いました。
ハリウッド映画に多数携わるなど、世界的にも映画・アニメ製作で有名な都市・バンクーバー。今回は約1週間に渡るプログラムを通して、学生たちは数々の有名作品を制作しているCGやゲームのスタジオ、IT企業、さらに名門の専門学校を訪問した他、現地で活躍する日本人アーティストとの交流会を実施。また、自由時間にはバンクーバー観光を満喫し、充実のカナダ実習となりました。
【スケジュール概要】
1日目 | ゲームスタジオ(Blackbird Studio)、 CGアニメーションスタジオ(Atomic Cartoon)訪問 |
2日目 | 在バンクーバー日本国総領事館訪問 |
3日目 | CGスタジオ(Sony Pictures Imageworks)訪問 |
4日目 | IT企業(PressReader)訪問 |
5日目 | 映画・映像専門学校(Vancouver Film School)訪問 |
6日目 | 現地アーティストとの交流会、ディナー |




■ Blackbird Studio
Homeworldの最新作『Homeworld3』、『Hardspace: Shipbreaker』や『Minecraft Legends』などを手がけているゲームスタジオ。ゲーム制作における重要なマインドや学生時代に得るべきスキルなどについて、お話がありました。またゲームの世界観がモチーフとなっているオフィスで制作活動を行っていることもあり。学生たちにとっては刺激となりました。
■ Atomic Cartoon
ディズニー作品、Netflixなどを中心に子供向けのアニメーションを制作するアニメスタジオで実際に作業する様子も見学させていただきながら制作の細かい部分のお話も聞きました。
■ 在バンクーバー日本国総領事館
髙橋総領事からバンクーバーの歴史や日本とバンクーバーの関わりについて説明いただいた後に、広報文化班員からバンクーバーの魅力について紹介をしていただきました。
■ Sony Pictures Imageworks
『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』を制作、『ハリーポッター』『マトリックス』等にもVFXを提供するなど、数々のハリウッド映画に携わっています。Sony独自の開発ツールや実際に使われたセットを見たことで学生自身の今後の制作時の意識する部分にも影響を与えました。
■ PressReader
バンクーバーに本社を置くテクノロジー企業で7000以上の新聞、雑誌、書籍を60以上の言語で提供しています。PressReaderで働く日本人の方からはどのように仕事に向き合っているかなど日本とは異国の地で働くことについてお話があり、その言葉に学生らは感銘を受けていました。
■ Vancouver Film School(VFS)
多くの卒業生がハリウッド映画でも活躍しており、複数の制作設備を備えた名門の専門学校です。2025年ゴールデングローブ賞では受賞作品に205名のVFS卒業生の名前がクレジットされました。レベルの高い作品を見たり、制作過程や授業についての話を聞けたりしたことで、学生たちは自身の制作についても改めて考える機会となりました。
■ アーティストとの交流会
バンクーバーで活躍している3名のアーティスト(WetaFXシニアエフェクト大喜多さん、Sony Pictures Imageworksリードコンポジター大槻さん、シニアアニメーター坂田さん)に、学生それぞれが自身の作品を見てもらい講評をいただきました。学生たちはグローバルの第一線で活躍されているアーティストから直接指導を受けたことで、今後の制作やキャリアについて考える良い機会となりました。また、作品講評後はレストランで夕食交流会を行い、海外で働くことの魅力についてなど様々なお話が聞けました。




【参加した学生たちの感想(一部抜粋)】
・実際に業界の最前線で活躍している人の話を聞いたり、制作環境を見たりすることで、自分の将来のキャリアに対する具体的なイメージを持つことができました。
・これまで海外には旅行でしか行ったことがなかったので、不安に思う面もありましたが、自分の今の英語力でも意外と何とかなると気づいたり、遠慮している部分もありましたが積極的に動いていこうと思いました。今までは考えてなかった海外での就職も興味がわき、英語の勉強のモチベーションにもなりました。
・この研修で得た最大の収穫は、自分のアイデンティティと向き合えたことかもしれません。異国の地で暮らし、様々な文化や価値観に触れる中で、自分の中の「日本」の存在を強く意識するようになりました。それは単なる懐かしさや愛着ではなく、クリエイターとしての可能性そのものだと気づかされたのです。





