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2023.04.17
2023年度の入学式を挙行しました
日本初「AI・IoT・ロボット」「ゲーム・CG」の国が認めた“実践的な新大学”として4年目を迎える「東京国際工科専門職大学」の2023年度入学式が、4月2日(日)に執り行われました。
インテル株式会社やレオナルド・ダ・ヴィンチ国立科学技術博物館からの祝辞も寄せられました。
ー学長訓辞より
学長 吉川弘之
入学おめでとう、めでたく東京国際工科専門職大学に入学した皆さんを、本学の在学生、教職員とともに、心から歓迎します。今日から皆さんは、私たちの仲間です。
今日は、皆さんが入って行くこの大学が、どういうところかについて話しましょう。もちろん大学ですから、学問を学び身につけ、それを社会に役立たせることを役割としています。しかし、世界には多くの大学があって、それぞれ固有の性格と役割を持っています。
<来賓祝辞>
インテル株式会社
マーケティング本部 本部長
上野 晶子 様
<在学生代表>
情報工学科 竹本日向子さん
<新入生代表>
デジタルエンタテインメント学科 藤木嵩大さん
世界のICT・デジタルコンテンツ業界と連携し、現代社会で求められている最先端のデジタル技術「AI・IoT・ロボット」「ゲーム・CG」分野でグローバルに活躍するデジタル人材を育成します。
学長訓辞 全文
入学おめでとう、めでたく東京国際工科専門職大学に入学した皆さんを、本学の在学生、教職員とともに、心から歓迎します。今日から皆さんは、私たちの仲間です。
今日は、皆さんが入って行くこの大学が、どういうところかについて話しましょう。もちろん大学ですから、学問を学び身につけ、それを社会に役立たせることを役割としています。しかし、世界には多くの大学があって、それぞれ固有の性格と役割を持っています。
国際工科専門職大学では、学問領域としては情報工学とデジタルエンタテインメントですが、いずれも情報という学問分野を基礎としています。
人類が作ってきた長い歴史で一貫している特徴の一つは、歴史の経験を通して智慧を蓄えてきたことです。実はその蓄えた知恵の中心が学問なのですが、現在は学問である科学技術、特に新しく情報科学技術を利用して豊かで平和な善き世界を作ろうとする時代だということが出来ます。現在は世界中にいろいろな困難が起こっていますが、私は人類がこれらの困難を乗り越えて、善き世界を作り出すことを信じています。そのために、新しく情報に関する科学技術を発展させ、応用することを特徴とする社会を作り出さなければなりません。私たち国際工科専門職大学は、そのような善き社会を作る人類の作業の一端を役割としているのです。
そして皆さんがこの大学を卒業して社会人として働くとき、「社会の中のデザイナー」と呼ばれることを期待しています。デザイナーとは、新しいものを作り出す人ですが、作り出すとき、社会の期待を実感として感じることのできるデザイナーでありたいということです。更にその時感じる社会の期待は、人から聞いたものでなく、自分自身で感じ、考えた社会を頭に浮かべながら、自ら感じ取ったものであるということが大切な点です。
そこで、私たちが役割を果たそうとしている社会とはどのようなものか、それを知る必要があります。わかったようでわかりにくいのが社会というものであることを、私はいつも感じてしまうのですが、社会に貢献しようなどと平気で言っていますが、さて社会とは何かを言ってみろと言われて困ったことを思い出します。ここでは私の実感的な考えを述べることにします。
成長に従って、私を取り囲む社会のイメージは広がってゆきます。家族、学校の友達など直接会う人ばかりでなく、社会の中の産業で作られた、日用品、食料や、色々な機械などを通じて、それを作った人々を想像することでも、自分の社会を広げていきます。
このようにして、いろいろな経験を通じて世の中にはいろいろな人がいて、それぞれ仕事や生活をする意志と個性を持った多くの個人がいることを実感的に知るようになるのです。そしてその個人が作るのが社会、それは制度や組織に属する人として書類の上で分類される人々ではなく、自分自身が経験を通じて実感的に理解している人々が作る社会であり、従ってそれぞれの人が互いにどのように関係するのかも知っています。それが自分自身が捉えた社会、自分を中心にして広がっている人々が作る、その構造も広がりも認識できる社会であると私は考え、「実感的な社会」と呼んでいるのです。
このような自分自身の実感的社会観のもとでデザインを行う人、それが社会の中のデザイナーです。あなたが情報技術者としてどこからか注文を受けるとき、あなたは、注文の結果として作った「作品、デザイン」が、どのようにして社会に役立つかを真剣に考えて作ったはずです。しかしそのとき、あなたの作品を使用する人々の顔が見えないのでは、その目的を達することは出来ないと私は感じています。私自身は、製品は作りませんが論文を書くことが多いので、その時これを読むであろう人の顔が浮かびます。それは知っている人とか実在の人でなく、わたしの経験が作り出した実感的な社会の中の誰かが、自分が問いかける相手として見えてくるのです。内容を伝えたい人が浮かんでこないときは、執筆ははかどらず、書いた文章もつまらないものになってしまった経験を持っています。
人間は決して一人で生きているのではなく、社会によって生かされ、社会のために働こうとしているのですから、実感的社会は自分にとって大切な、自分を規定している自己と環境の関係です。
さて、皆さんはこれから情報工学、デジタルエンタテインメントの科目を学習し、演習などで実社会を経験しながら、自分で実感的社会を育ててゆく一つの出発点に立ったのです。その中にデザイン実習もあり、それは社会を知り、自分の独創的デザインとの遭遇を体験する場所です。皆さんが、国際工科専門職大学で学びながら、社会の中のデザイナーとして成長する毎日を送ることを願っています。
上野 晶子 様 来賓祝辞
テクノロジーの進化はグローバル化を推し進めています。その中でみなさんの大学時代に身に着けていただきたいことは、コミュニケーション能力とテクノロジーを面白がって使いこなしていく「好奇心」です。
コミュニケーションは蓄積です。たくさんの人たちとのコミュニケーションを重ねることがグローバルな企業で必要とされるダイバーシティーにつながります。
そして、テクノロジーは勉強するだけのものではなく、使いこなしていくことが重要です。常に好奇心をもって、楽しく、面白がって新しいテクノロジーに向き合ってください。
テクノロジー業界は広いようで狭いものです。いつかみなさんとどこかでご一緒にお仕事ができたらいいな、と今から楽しみにしています。
フィオレンツォ・ガッリ 様 来賓祝辞
ご入学おめでとうございます。
東京国際工科専門職大学へ
ご入学のみなさん
私はフィオレンツォ・M・ガッリ。
イタリア、ミラノにある
レオナルド・ダ・ヴィンチ国立科学技術博物館で館長をつとめております。
レオナルド・ダ・ヴィンチは
インスピレーションの源です。
彼の好奇心と意志が
科学、技術、芸術など
私たちが人文科学と呼ぶものを
見事にまとめているからです。
皆さんも、将来、
これからの仕事において、
革新、発展、進歩など、
これらの言葉を一つにしたものを
まとめていくことになります。
あなたやあなたの職業に役立つよう、
皆さんの素晴らしい未来と
より良い未来のために
あなたを鼓舞してくれることでしょう。
この晴れの日を共にすることができ、光栄です。
あらためまして、
ご入学おめでとうございます。
この大学での皆さんの学びが
素晴らしいものとなりますように。
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